淡さを形に

面白い作品を面白いと言うだけのブログです.考えたことの備忘録として使うのが主 .考察っぽいことや演出とかに触れることもありますが別段その手のものを勉強しているわけではないのでかなり適当です. Twitterでは@tkihoroloのアカウントにてたまに話してたり話してなかったりします.コメント等あればTwitterにリプ投げてくれると嬉しいです.

ポケットモンスター サンのストーリーを終えての感想

ポケモンサンムーンのストーリーが面白くて結構すきだったので感想的なお話です.

1週間で必ず放映されるアニメと違ってゲームのストーリークリアのペースは人によってまちまちだしなぁということであんまりネタバレするのも嫌なためTwitterではなくブログにしました.そのため記事の内容はTwitterで書けるくらいにはライトな内容です.

クリア直後に書いているのでキャラの細かいセリフなどは覚えていません.また,記憶の内容が異なっていたら申し訳ないです.

リーリエの成長

1番初めのシーンではポケモンが苦手だったリーリエがEDでは自らがトレーナーとしてなるべくカントーに旅立つことを決意しました.EDの最後の最後までリーリエが描かれていたことからもこの物語の第2の主人公はリーリエとも言えるでしょう.では最初はポケモンが苦手だったリーリエがどのようにして成長していったかについて覚えている限り追っていきます.

フォルムチェンジする前のリーリエ

(フォルムチェンジという言い方もアレですが)

出会いは戦の遺跡前の橋でオニスズメに襲われていたほしぐもちゃんを助けてもらう場面です.このときのリーリエはポケモンが苦手だったためかほしぐもちゃんを助けることが出来ず偶然通りがかった主人公に助けを求めてしまいます.このような描写は最初だけではなくメレメレの花園などでも重ねて描写されています.

これを考えるならこの時点でのリーリエはある種主人公とは真逆と言えるでしょう.主人公はポケモンがすき(明言されてないけど主人公は自分達なのでそうでしょう)で尚且つほしぐもちゃんが襲われていたとしてもそれに怯えず助けることが出来ます.ここでリーリエと主人公の対比が見られます.

リーリエがよく言うセリフの中に「私に出来ることはこれくらいですから」のようにある種自らが出来ることの少なさに嘆くようなシーンが多々あります.主人公のポケモンを回復するときなんかが顕著でしょうか.

このようにほしぐもちゃんを助けたり自分から動いてみたい!でもポケモンは苦手だし出来ないし....と気持ちはあってもあまり実行に移せないような印象が受けました.

また,冒険中にリーリエは母親が選んだ服しか着たことがないということが明かされます.それが明かされた時点では伏線でしかありませんが,後の話を考えるとこの時点ではまだ母親から脱却出来ておらず未だ言いなりになっている様子が見られます.

フォルムチェンジ後のリーリエ

フォルムチェンジをしたきっかけは母であるルザミーネがリーリエが大好きであったほしぐもちゃんを道具のように扱いしまいにはウルトラホールに行ってしまったことでした.

ルザミーネの事件が起きた後,リーリエは母親のベッドで寝るのも最後と言っていたようにここから成長の兆しが見え始めます.そのけじめとしてか髪型を,そして今までの母親が選んでいた服装ではなく"自分で買った"服に着替えます.ここから母親の言いなりになっていた自分からの脱却が示されます.

フォルムチェンジ後で成長が1番描かれているシーンと言えばポニの大峡谷での橋渡りでしょうか.ここでリーリエと初めて出会ったあの日の如く橋が登場し,その途中ではヤミカラスが登場します.ポニの大峡谷での橋と最初の橋が重ねられているのはもちろんのこと,ここのでヤミカラスが登場することで初めのオニスズメとも重ねられています.リーリエはここで主人公に頼らずほしぐもちゃんを助けるために橋を1人で渡ることで過去の自分からの成長が描かれていると言えるでしょう.

しかし,ここで重要なのが渡り終わったあとに話しかけると回復してくれると同時にゴールドスプレーを持っている旨が示される点です.ゴールドスプレーの効果からわかるようにこの時点ではまだポケモンに苦手意識が残っていることが示唆されています.

そしていざウルトラホールに向かった際には母親に向かって「子供は親の道具じゃない」という旨,他にも言いたいことをきちんと発言していたことからリーリエの母親脱却はクリアしたと言えます.

次にほしぐもちゃん(ソルガレオルナアーラ)を捕まえた際のシーンではもっと色んな旅をしたいというほしぐもちゃんの意志を尊重し,主人公にほしぐもちゃんのことを頼みます.ここで頼む際に本当は今までのようにリーリエ自身がほしぐもちゃんといたいけどほしぐもちゃんの望みを叶えてあげられるのは主人公だけだと考えたシーンが見られます.これをきっかけに最後のシーンで旅に出かけると決めたのではないかと考えられます.

カントーへ旅立つリーリエ

アローラで出会えた全ての人物に感謝をしながらリーリエはカントーへと向かいます.

ここで最後にリーリエは"大事にしていたピッピにんぎょう"を主人公へ渡します.ピッピにんぎょうは「戦闘から必ず逃げることが出来る」アイテムであり,この効果からもポケモンに苦手意識を持っていたリーリエがよく使っていたことは想像に易いです.

ピッピにんぎょうは(効果のように)過去のリーリエを表すアイテムとも捉えられます.つまりこのピッピにんぎょう(=過去の自身を表すもの)を主人公に渡すことで過去からの卒業を示しており,ポケモンに苦手意識を持たずポケモントレーナーになることを目指してカントーへ旅立ったと言えるでしょう.ここで初めは主人公と真逆の位置にいたリーリエが成長によってあの時の主人公の立場になろうとしていることがわかります.そしてそのことからも昔は大事にしていたピッピにんぎょうも今のリーリエにはもう必要ありません.

グラジオのポケモンから見る成長

グラジオがグズマに負けた時のパーティがゴルバット,ニューラ,タイプ:ヌル,そしてポケモンリーグ前にバトルをした際の手持ちはクロバットマニューラルカリオ,シルヴァディでした.

グラジオが全てを捨てて孤独になったところでグズマにも勝てなかったという点,タイプ:ヌルと共に孤独に生きてきたという点を踏まえてこの差について考えてみます.

グラジオはグズマに負けたこと且つ主人公がそのグズマに勝ったことから孤独でも勝てないということに気づきました.このときのパーティに注目したいのがゴルバットとタイプ:ヌルでどちらもなつき度進化にも関わらず進化していないという点です.このことからもグラジオの孤独が感じられるかと思います.

しかし,ポケモンリーグ前のパーティに注目するとクロバットルカリオ,シルヴァディと3匹のなつき度進化を成功させています.このことから孤独からの脱却が描かれています.

その中で一際これを描いているのがシルヴァディで,グラジオとタイプ:ヌルは共に孤独生きてきたことからも一心同体の存在であると捉えられます.つまり,タイプ:ヌルの成長はグラジオの自身の成長としても示されており,そのタイプ:ヌルがなつき度進化によってシルヴァディになっていることからもグラジオ自身が孤独ではない生き方を知ったという点を顕著に感じることが出来ます.

余談ですけど第2世代のライバルも似たような演出がありましたね.

その他雑感

ほんと今回のポケモンのストーリー,非常に楽しくプレイすることが出来ました.これまでのポケモンのストーリーは大体24時間くらいでクリアしていたのに対してサンムーンは38時間かかりました.それくらいじっくりとやってても楽しかったです.色々上記にも書きましたがほんとストーリー楽しかったです,リーリエの成長めっちゃよくないですか.すごくよかったです.フォルムチェンジした辺りとか最高にアツかったです.あとかわいい.がんばリーリエ.

主人公が成長するというよりもどちらかというとリーリエの成長を見守るほうが主となっていた気がしますが面白かったです.ほしぐもちゃんを託されるイベントが好きすぎて旅パにほしぐもちゃんをめちゃくちゃ入れたくなってしまったり.サンムーンのゲームストーリー結構面白いので2クールくらいでテレビ放送してほしいしリーリエの旅が気になる.がんばリーリエ.

今までとシステムを一新していてひでんマシン,自転車,バッジという概念がなくなってたことが非常に新鮮な気持にさせてくれました.ポケモンといえばやっぱりその3要素だったのでこの部分を改めるのは中々大きな決断だったのかなとも思います.ひでんマシン,自転車に代わってライドポケモンが登場しましたがこのおかげで旅パに所謂ひでん要員が入らず自由度が高くなっていたのは嬉しかったです.とにかく新鮮でした.楽しい.新ポケモンのデザインも個人的には今回好みのものが多かったです.ミミッキュくんすきすぎる.

ただ,強いて挙げるなら主人公の表情がほぼ真顔しか使われてないのがストーリー内のテンションとのギャップ差があって気になってしまいました....そのあたりは次回作辺りに修正されてるといいなぁと思います.ほしぐもちゃんを頼まれた場面での主人公とリーリエ間の表情の温度差たるや.主人公はゲーム内でのユーザなので中々難しいところではありますが....

上記に書いた以外ですごくよかったなぁと思ったのがチャンピオン戦BGMで,今までのチャンピオン戦がラスボス感を醸し出していたのに対して今回はポケモンのメインテーマ(で合ってるわからないけど言いたいことは伝わるはず)を基調としててラスボス感というよりもむしろこれから物語が始まっていくのを感じさせられました.それもそのはずで今回初めてアローラにポケモンリーグを作ろうという話であり主人公が初代チャンピオンになることでやっとアローラのポケモンが始まっていくんですよね.そんな背景が感じられる非常に良いBGMでした.

その他だとUBが凶暴という前提があって対UB用にタイプ:ヌルが存在するわけですけど,その対UBのモチーフが現時点で設定上最強であるアルセウスなのが理にかなってて気に入ってます.凶暴とわかっているが故にした最適な選択といいますか.

あとストーリー中にUBが出て来る時にしまキングと島の守り神が一緒に戦う構図なんかは単純にアツくて大好きです.

旅パ

せっかくなので記念がてら.

f:id:tkihorolo:20161126052818j:plain f:id:tkihorolo:20161126052820j:plain f:id:tkihorolo:20161126052800j:plain f:id:tkihorolo:20161126052805j:plain f:id:tkihorolo:20161126052822j:plain f:id:tkihorolo:20161126052814j:plain

何故か旅中に色違いに2回出会うとかいう事態が起きたのほんと謎すぎる.

どうせ旅パだしと思っていたのでフィーリングですきなポケモンと偶然出会った色違いをつっこむだけであんまり相性を考えてなかったんですけど,このせいか毒飛行にめちゃくちゃ弱かったし虫が2匹いるからステロがつらいし,ステロと飛行持ちがいるチャンピオン戦が1回負けるくらいにはつらかったです.

あともう1つ言えるのはカプ・コケコ戦で物語の流れ上「ここでチャンピオンになった力を守り神に見せる!!」っていい場面だから是非戦って倒したいのに.チャンピオン戦でグソクムシャを先頭にするとその流れでカプ・コケコ戦もグソクムシャが先頭になって「しぜんのいかり→ちょうどHPが半分→特性発動→逃走扱い」とかいうKAMIムーブが起きるのでチャンピオン戦でグソクムシャを先頭にするのはやめましょう.イベント戦闘っぽいしまさか逃げるなんてことになるとは思ってなかったからそこだけ若干不完全燃焼になってしまったのでかなしいです.いや忘れてた自分が悪いんですけどね.