淡さを形に

面白い作品を面白いと言うだけのブログです.考えたことの備忘録として使うのが主 .考察っぽいことや演出とかに触れることもありますが別段その手のものを勉強しているわけではないのでかなり適当です. Twitterでは@tkihoroloのアカウントにてたまに話してたり話してなかったりします. ブログのアイコンはAnzuChang!ジェネレータ様からです.

イリュージョニスタ!が最高にシンデレラガールズだった話

スターライトステージ2周年イベント楽曲であるイリュージョニスタ!が歌詞を読み解くとやっぱり"シンデレラガールズ"だなぁと感じたのでそんな話です.アニバーサリー楽曲ですしね.単純に結構好みだったから好きなところを挙げたかったというのがある.あとほんのちょっとコミュの話もします.なのでコミュを見てない且つバレが嫌な方は気をつけてください.

記事内容はTwitterでその関連のツイートをしたときとほぼ同じです.

シンデレラガールズが描く「アイドル」とは

同じ話は他の記事でもしていますが念のため.

はじめに「"シンデレラガールズ"だなぁと感じた」と書きましたが,じゃあその「シンデレラガールズ感」とはなにか,つまりシンデレラガールズが描く「アイドル」とは,根幹たるテーマ性とはなにかという話です.結論からいうに自分が思うシンデレラガールズが描くアイドル像は「自分の力を信じて夢に向かって進み続ける姿」だと思っています.これについて1から考えていきます.

普通の女の子がアイドル(シンデレラ)になるためにはプロデューサー(魔法使い)からスカウトなりなんなり(魔法をかけて)してもらう必要があります.しかしその魔法は「シンデレラガールズ」のタイトルにある「シンデレラ」の物語かわかるように12時過ぎに解けてしまう魔法(一過性の魔法)です.ではこれをどうやって「シンデレラガールズ」では乗り越えているのかという話についでです.魔法が解けずに済む方法についてはてテーマソングである「お願い!シンデレラ」から読み取ることが出来ます.

魔法が解けない様に

リアルなスキル 巡るミラクル 信じてる

ここから見るにリアルなスキルと巡るミラクルを信じることで魔法が解けずにいられるという条件が示されています.ここで巡るミラクル(運)が絡んでくるのもやけに現実っぽいなという気もしますが(そういうところも好きですが)つまりリアルなスキル(自身の実力)を信じることでプロデューサーから掛けられた12時過ぎに解ける魔法は12時を超えても解けない魔法へと変化する事ができます.次はラスサビの歌詞を見てみます.

お願い!シンデレラ

夢は夢で終われない

叶えるよ 星に願いをかけたなら

みつけよう! My Only Star

探し続けていきたい

涙のあとには

また笑って

スマートにね

でも可愛く

進もう!

ここでは(アイドルになりたいという)夢を夢見るだけで終わらせずに進む姿が描かれています.しかし結局のところお願い!シンデレラ」では夢に向かって頑張る姿を描くだけでその先失敗したのか,成功したのかという点については焦点を当てていません

仮に失敗したとしても(涙のあとには)また笑って自分に自身を持って夢に進んでいきますし,成功したらそれはそれでまた笑顔で進み続けます.つまり結果はどうあれこの曲は,シンデレラガールズの「アイドル」は「夢に向かって進んでいく女の子」に焦点を当てているということです

夢に向かって進むためには(プロデューサーからもらった)一過性の魔法が解けないようにリアルなスキルを信じる必要があります.だからこそ結果的に最初述べたように「自分の力を信じて夢に向かって進み続ける姿」こそがシンデレラガールズが描くアイドル像だと思っています.もっと言うならその夢を叶えたとしても更にその先の夢へと挑戦し続ける姿でしょうか.

そのほかにシンデレラガールズが描くアイドル像の1つに「個性」があります.

「個性」はお願い!シンデレラでいうなら「My Only Star」という言葉と対応していて,事実サビの歌詞を確認するとみつけよう! My Only Star 探し続けていきたいというように自分だけの星(個性)を探し続けようとする姿を見ることが出来ます.シンデレラガールズのアイドルは個性が強い,というのはなんとなくわかってもらえるかとは思いますし,アニメでいうなら終盤の卯月を思い返してもらえるとシンデレラガールズがどれだけ「個性」について重きを置いているかというのがわかるかと思います.

ここで話したことについては特にアニメでかなり丁寧に描かれているので是非意識して見てもらえればと思います.「夢に向かって挑戦して進んでいく女の子」,「自分だけの個性を見つけて進んでいく女の子」がぎっしり詰め込まれています.

イリュージョニスタ!の"シンデレラガールズ"性

さて,前置きが長くなりましたが本題についてです.1つずつ歌詞を追っていきましょう.

ワンナイト・イリュージョン ようこそ新世界!

まずはじめに出てくる「ワンナイト・イリュージョン」という歌詞からもうすでにわかるかと思うのですがワンナイト・イリュージョン(=一夜限りの公演)というのは先述した「一過性の魔法」と対応していると言ってもいいでしょう.単純に「新世界」というのはこのワンナイト・イリュージョンのことを指しているということでいいと思います.

インビテーション 今宵は遊びましょう(あそびましょ!)

ピュアな本能を解放して It’s showtime!

テンプテーション 必死さも可愛いの(かわいいよ!)

背伸びだって魅力でしょう 愛の歌

まず重要なのは「遊びましょう」というところです.「遊ぶ=笑顔」なわけです.笑顔になれるためには,と考えるとやはり自分自身がやりたいことをやるということに繋がると考えられます.つまり「個性」を抑圧しないことと言えるでしょう.アニメでいうなら2クール目でそこに焦点が当たってましたね.

だからこそピュアな本能を解放(=個性を抑圧せずに出す)という歌詞が次に繋がると言えます.そこから続く必死さと背伸びの歌詞は担当パートである幸子とまゆの個性を表した歌詞となっています.ここの歌詞構造いいですよね.大好きです.

次の歌詞を見てみましょう.

変わらなければやがて朽ちてく

忘れ去られたメリーゴーランドね

アニメを見た人は多分ここで23話の卯月を思い出したかと思います.変化する,というのは挑戦して成長することであってここで描かれているのはそれをやめてしまった瞬間です.つまり挑戦をやめて進み続けることをやめてしまった瞬間そこで魔法は途切れてしまいます.これを描いた歌詞が上記のものなのかな,と思います.

ここでメリーゴーランドが題材になっているのも変化することをやめて(挑戦するのをやめて)同じ場所を回っていることを示唆しているのかと思います.(これについてはTwitterで他の方の意見を見るまで気づけなかった)

泡沫の煌めき make you happy!

ほーら 手を変え 品を変え

Get up! 明日のSUPER ST@R!

「泡沫の煌めき」についても意味からしてワンナイト・イリュージョンの言い換えとして考えてもいいでしょう.

「ワンナイト・イリュージョン=新世界」であるというのは歌詞に触れた最初で述べましたが,そのことを考えると新世界(今とは変わったもの)が幸せにするという図式を見ることができます.つまり(同じ場所をぐるぐる回って変わらない)メリーゴーランドの対義語が泡沫の煌めき(=ワンナイト・イリュージョン=新世界)であり,それこそが幸せになることの条件であるということです.

すなわちここからも挑戦しつづけることで(変わり続けることで)魔法にかかったままでいられる(happy)という風にも言い換えられます.

そのためここに続く歌詞も「手品」という要素を上手く活かしつつ「手を変え 品を変え」(= 変化することで)明日のSUPER ST@Rになれることを示していると言えます.

ここで注目すべきは「明日の」という点です.ここまで「ワンナイト・イリュージョン」のように「一夜限り」の話しかしていなかったのにここでは「明日の」話をしています.なぜ急に変わるのか.これについては後述する「正夢に変えて」という要素が関わってくるのでそこでお話します.

ワンナイト・イリュージョン

絢爛七色 不可能さえも超えて 魅せるわ

「絢爛」と「七色」の意味から考えるにここも変化しつづけることを示した歌詞だと言えるでしょう.1つの色で固定される(=不変)わけではなく様々な色を出して変化することができます.色を変化しつづける(挑戦しつづける)ことで不可能と思われていたことも達成する図式がここで見ることが出来ます.

また,「超えてみせる」ではなく「超えて魅せる」というのもポイントで,ただ超えるだけではなく,超えた先で成長した姿で魅了させる,といった意味合いも含まれているのかなと思います.今回のイベントの「魅了する」という点を活かしつつ言葉遊びを混ぜながらここまで表現出来るのは感嘆するばかりです.

だから本気でイリュージョン

魂燃やして 一度っきり 花盛り

咲かせ トゥナイト(ワンナイト・イリュージョン)

(まだまだこれから)

(ワンナイト・イリュージョン)

(正夢に変えて トゥナイト)

ここが「だから」で接続されているのは恐らくワンナイト限りであるからかな,と思います.一夜限りであるからこそ花のように本気で魅了しようということと言えるでしょう.

さて,ここで「正夢に変えて」という歌詞が登場します.本来一夜限りであるのにそれを正夢にして一夜限りではなくする,つまり一過性の魔法を一過性で終えずに解けないようにする姿勢がここで見られます.だからこそ「明日のSUPER ST@R!」という歌詞のように一夜を超えた「明日」へ目を向ける歌詞があると言えるでしょう.

先述したように一過性の魔法をそうでなくするためには夢に向かって挑戦し続けて(変化する)必要があります.だからこそ一夜一夜を全力で(魂燃やして)魅了してまだまだ魔法にかかり続けようという意志を読み取ることが出来ます.

Have a good night♪

「良い夜を」ということでここからワンナイト・イリュージョンが始まり,正夢にしようとする彼女たちの姿があるのかと思います.

以上のことを考えて,今回の楽曲「イリュージョニスタ!」は進み続けて挑戦していく女の子,つまりシンデレラガールズのアイドル像を強く描いた楽曲だなと感じました.

また,音楽的な話はわからないのでかなり感覚的なところになりますが今回の楽曲はいつもと違う曲調だなぁとか思いました.1周年楽曲のBEYOND THE STARLIGHTなんてまさに最近のアイドルアニメソング感がありましたけど今回はもっと違うというか.こういう風にいつもと違うような曲調に仕上がってるのも本楽曲で示す「変化し続けること」を体現しているのかなとも思います.


追記(2017/09/06)

Twitterで話してたらこの記事で書いたことからもうちょっと自分の考えがまとまったので追記です.なお該当ツイートについては一応追記の文末に貼り付けておきます.

本文中では

今回の楽曲「イリュージョニスタ!」は進み続けて挑戦していく女の子,つまりシンデレラガールズのアイドル像を強く描いた楽曲だなと感じました.

と書きましたが改めて考えるとこのまとめ方は遠からずとも当たらずといった文章だったので今回の追記に至りました.

今回の歌詞中には「ワンナイト・イリュージョン」という言葉が非常に多く登場します.ワンナイト・イリュージョンという言葉が一過性の魔法を指す,というのは本文にて書きました.シンデレラガールズのテーマ的には進み続ける姿(=ある種の永続性)を描いているのに対してなぜこの歌詞では永続性に反する刹那性(一過性の魔法)が強調されているのかについてです.

先述しましたが,シンデレラガールズの「アイドル」は進み続けることで「12時で解ける魔法」を「12時過ぎの魔法」に変化させることが出来ます.しかし,結局のところ「12時過ぎの魔法」とは「12時で解ける魔法」を(リアルなスキルと巡るミラクルを信じることで)「解けないように」しているだけです.進み続けることが出来なくなれば「12時過ぎの魔法」は解けてしまいます.

「12時過ぎの魔法」とは「12時で解ける魔法」が解けないように進み続けることを繰り返すことで結果的に「永続的な性質」を持っていると言えます.もうちょっと言い換えるなら一過性の魔法が解けないように何度も何度も進み続けてるからこそ永続性の魔法になるのであって途中で進み続けることをやめたらそこで魔法は解けてしまうことになります.更に今回の歌詞で言い換えるならワンナイト・イリュージョンの中で手を変え品を変えることが出来れば正夢になれるし,それが出来なければ朽ちてしまう( = 忘れ去られたメリーゴーランドになる)ということになるでしょう.

ではこの曲がなにを描いているのかという話に戻りますが,一過性の魔法にかかってる中で「朽ちてメリーゴーランドになる」か「魂を燃やして正夢にする」かという2択を突きつけられた際を描いていると自分は思ってます.だからこそ「ワンナイト・イリュージョン」という刹那性を強調するし,その中でワンナイト・イリュージョンをワンナイト・イリュージョンで終えず正夢にしたいからこそ「本気でイリュージョン」をするし魂を燃やして不可能さえも超えて魅せる姿が描かれていたのではないでしょうか.

最初に書いたように今回の曲では「進み続けて挑戦していく女の子」を描いている,というのでももちろん間違ってはいませんが,その中で更に「魔法が解けないように必死に進む女の子」を描いていると言った方が適しているかなと考えました.

追記終わり


余談

本旨からは外れる話だけど書きたかったので書きました.

なぜイリュージョニスタ!なのか

コミュ3でも触れられてましたが一応自分の言葉で書きたかったため記しておきます.

コミュ3ではなぜイリュージョニストじゃないんだみたいな話がありました. その話によると「イリュージョニスト」は「奇術師・魔術師」の意で「イリュージョニスタ」は「観客を魅了する魔法のテクニックを持ったプレイヤー」を指すとのことです. どちらも「魔法」という言葉が絡んでくるんですけどその2つにどんな差があるのかについてです.

この定義からいくとイリュージョニストは単純に「魔法を使える」だけなんですけど,イリュージョニスタは飽くまでも「元々相手を魅了するテクニックがあって」それが「魔法のテクニックと呼ばれている」という差があります.

例えるとするならイリュージョニスト(魔術師)はプロデューサーになります.アイドルにするという魔法は使えてもプロデューサー自身の技術で魅了したわけではありません.一方,イリュージョニスタはアイドルとなります.プロデューサーのように魔法自体は使えなくても自身の努力によって培ったテクニックによりまるで魔法にかかったかのように観客を魅了することが出来ます.

だからこそ2周年という中でこれまで成長してきたテクニックを使い観客を魅了させる姿は「イリュージョニスト」ではなく「イリュージョニスタ」となっているのかと思います.

その他感想

テンプテーション 必死さも可愛いの(かわいいよ!)

背伸びだって魅力でしょう 愛の歌

の歌詞にあたる部分をMVで見ると次のようなシーンがあります.

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今回の5人のメンバーの中で恋愛の曲を歌っているのが幸子とまゆなのでその2人がハートを作っているというのも面白い点ですが,背景に注目すると手品で使われるようなハットがセンターに位置しています.

手品を連想させるハットをセンターに置くことでイリュージョン要素を活かしつつ,魅了(テンプテーション)するという点が強調しているのは細かいながらもかなりこだわった構図だなぁと感じました

あとは

泡沫の煌めき make you happy!

の「めき」と「make」で同じ音を使う言葉遊びがめちゃくちゃいいですよね.こういうのが大好きなんです.

その他挙げるなら「イリュージョンとは全ての人達と創る大がかりな夢」というセリフがコミュにあったと思うんですけど,その言葉どおり5人でやるからこそ完成するダンスになっていたなぁと.5人が別々に1つの独立したダンスをしているのではなくみんなで一緒にやってこそ初めて映えるというか.ダンスでもそのような要素を表現しているのはすごいなぁと思いました.

以上で本記事を終えたいと思います.ここまで読んでくださった方はありがとうございました.